名前は知らなくても、お話はしっているかも
天津神
呼び名・神託
古事記:少毘古那神、少名毘古那神(すくなひこなのみこと)
日本書紀:少彦名命(すくなひこなのみこと)
出雲国風土記:須久奈比古命
播磨国風土記:小比古尼命(すくなひこねのみこと)
その他:須久那美迦微
少日子根
薬の神、酒造の神、穀物神、温泉神など多様。
逸話
神産巣日神(かみぬすびのかみ:造化三神の1柱)の子とされ、
大国主命の国造りの際に登場した天津神とされています。
大国主の国造りの際、天乃羅摩船(ガガイモの実)に乗り、
鵝(ヒムシ=ガとされる)の皮の着物を着て波の彼方より来訪したとされています。
一寸法師のモデルではないかという説もありました。
その時に本人が名を名乗らず、名を知る者として登場する久延毘古(くえびこ)は「神様の御用人8 (メディアワークス文庫) [ 浅葉 なつ ]」で別のお話として登場しています。
そして、少彦名神と大国主命は義兄弟の契りをかわし、協力して国作りをします。
そののち常世国に帰ったとされています。
少彦名神と大国主命のエピソードは、たくさんありますが
古事記や日本書紀にかかれているもの以外に風土記で紹介されている
ものが多いですね。
神様の御用人(2) (メディアワークス文庫) [ 浅葉なつ ]の第1話で
少彦名神が登場しますが、その背景は作者が伊予国風土記の「少名彦神が疲れから病に倒れた折に大国主命が大分の温泉から海底に管を通して道後に湯を引き、少名彦神を手のひらに乗せて温泉に浸かり温めたところたちまち元気になった」という逸話からこの小説ができたのではないかと推察できます。
また、この小説の中で少名彦神が語る大国主神との思い出話にある「粘土を背負って歩くのと、大便を我慢して歩くのはどちらが大変かという賭けをした」という逸話は播磨国風土記に出てきているようです。
こうした逸話は色んな場所に散らばっているようで、それが関連付けられ
小説と登場しているというのが読者としてもワクワクして楽しいと感じています。