伊邪那岐、伊邪那美の2柱が国生み・神生みにおいて最後の火の神を産み落として、伊邪那美が死んでしまった時のお話し。
「愛しい私の妻を、ただ一人の子に代えようとは思いもしなかった」と伊邪那岐が云って、伊邪那美の枕元に腹這いになって泣き悲しんだ時、その涙から成り出でた神が、泣沢女神でした。
井戸の神様
出産
延命長寿
新生児守護
水の神様
降雨の神様 とされています。
香具山の麓の丘の上、木の下の 畝尾都多本神社に泣沢という井戸があり、
その井戸が御神体として祀られています。
井戸の中には、この泣沢女神が流した涙が溜まっているのだそうです。
畝尾都多本神社(うねおつたもとじんじゃ)は、
天香久山北西麓に鎮座し、
「啼澤神社・哭沢神社・泣沢神社」等の呼び名をもっています。
所在地 奈良県橿原市木之本144
位置 北緯34度29分55.2秒
東経135度48分54秒座標: 北緯34度29分55.2秒 東経135度48分54秒
主祭神 泣沢女神
神体 井戸
社格等 式内社(小)
旧村社
創建 不詳
別名 啼澤神社
摂末社
八幡神社(御祭神 – 八幡大神 · 比売大神 · 気長足姫大神)
稲荷神社(御祭神 – 保食神)
この 泣沢女神 は、神様の御用人(2) (メディアワークス文庫) [ 浅葉なつ ]の第3話で登場します。
もちろんフィクションですが、このお話の中でも奈良の天津香久山の麓にある社の境内にある古びた石造りの井戸の中に腰のあたりまで水に浸かった姿で登場します。
この小説の中での泣沢女神(なきさわめ)は人の子の悲しみを半分引き受け代わりに泣いてくれる神であり、それによって、人の子の悲しみは軽減されていると説かれています。
物語はそんな泣沢女神の井戸の外に出たいという御用についてのお話です(ネタバレ)