究極のマーケティングプラン

この本はアメリカで 1991年に出版され、日本で翻訳本が出版されたのが2007年で、今だに重版され書店に並ぶ。

日本のビジネスはアメリカより10年は遅れていると言われるけど、今はインターネットの世界、最新の情報が日本にいても手に入る時代。そんな古いビジネス書はもう時代遅れだと思われる人もいらっしゃるかもしれない。

しかし、この本に書かれていることは、ツールこそ20年前のものかも知れないけど、考え方は今も個人事業やビジネスでマーケティングに携わる人にとって得るところの多い本だと言える。

マーケティングの原理原則について学べると言う意味では、経営にかかわる人には業種を問わず一度読んで置かれることを勧めたい。

 

所属する組織の中で、独自の教育システムがあるとしても、必ず参考となることがあるだろう。

 
私は、塾、専門学校と私教育の世界で生きてきた。
私教育は、他の教育産業と異なり、サービス業と割り切れないところもあるのだが、
生徒、学生が集まらなければ成り立たないという業種でもある。
30年前から見れば、環境も大きく変わっており、マーケティングが出来、戦略がきちんと出来ているところとそうでないところの2局化が進んだ業種なのだ。

 
最初、この本を手に取ったときは、「この私教育という場にマーケティングが必要か?」と思っていたが、読んでみるとたくさんの気づきをもらい、参考になった。

 

私が、経営トップではなかったので、すべてを実行することは出来なかったので残念には思うが、専門学校も設立から20年近くになってきている。

 
今、責任ある場から退き、読む時期を変えて読んでみると、同じ本ではあるが、なるほどと思えることの多さに驚かされる。そして、送られてくるDMや、Fax、テレビコマーシャルや、テレビショッピングなどこの本で紹介されている手法がとられていることの多いこと。
改めて、この本で紹介されている原理原則は普遍であることを思い知ることができる。

専門学校の卒業生の諸氏は、もちろん就職を希望する人も多いが、いずれは独立開業を考えているという人も多い。積極的に考えている人は、それまでの期間を修行とマーケティング、プランニングに当てようとしているが、なにぶん業界的にビジネスと考える雰囲気がない。

 
業団もあるが、そこでノウハウを蓄積しているわけでもなく、新規の参加者にマーケティングのノウハウを教授してくれるようなシステムもない。そんな業界であるから、開業しても一部しか成功をしないというものだという風評があり、独立開業に夢を持つ人が少ないようにも感じる。

 
卒業生が訪ねてきて話をする機会が多くなってきているので、「この本を一度読んでごらん。」と勧めるようになった。たとえ独立開業という道を選ばないにしても、直接、顧客と接する職業なのだから、何らかの役には立つ。その上で、なにか悩みがあるようなら相談に乗ろうと思っている。