地龍
読んで字の如し、地中の龍です。
ミミズのこと。
昔から、地上に住むミミズはその生命力から、生薬として漢方薬の原料とされ、
漢方成分として用いられてきました。
漢方薬の地龍は
薬理作用として、解熱、気管支拡張、降圧、溶血、痙攣性収縮、利尿・活絡があるとされ、
臨床的には
(1)高熱、煩そう、痙攣時の解熱、鎮痙。
(2)気管支喘息。気管支を拡張し、痙攣性咳嗽を軽減します。
(3)高血圧症。降圧・症状改善の効果があります。
(4)脳卒中に伴う煩そう、四肢の運動障害、大便や尿の排泄障害、後遺症の運動麻痺に。
(5)打撲損傷の内出血による疼痛、とくに腰背部損傷の疼痛・腰腿部の疼痛に。
(6)脳梗塞、心筋梗塞、狭心症、動脈硬化に。
などがあげられ、特に血流に関しての効果が高いとされてきました。
私も、昨年医薬品登録販売者の試験を受ける折の勉強として、
地龍の名前を知っていましたので、
漢方薬に処方される成分として認識していました。
臨床的な処方を見ても、基本的には決行を改善する成分だなぁという認識です。
委託品登録販売者となって、漢方薬に接する機会が増えたのですが、
漢方薬の成分は、医薬品として混合される物も多いのですが、
健康食品としてその成分が用いられている物って結構多いんですね。
薬事法からすると、漢方薬はその成分の効能を謳ってはならず、
漢方製剤としての効能のみということになっていますから、
その効能をもつ成分が入っていても、
食品として販売されている物が多くあります。
ゴマなどもいい例ですね。
この地龍も、その成分としての効能は明らかになっていますが、
それが含まれているからといって、効能が謳えない食品としての製品がたくさんあります。