アオリイカ釣り暦

20年くらい前に、友人に連れられて和歌山県の地磯に通ったことがきっかけで、アオリイカ釣りを始めました。

車を止めて、ポイントまで海岸の岩場、道無き道を小鯵を生かしたバケツ、道具をもって30分以上も歩いて到達する磯。ヘッドライトを頼りに両手に荷物をもって歩くのは平地でも大変ですから、今では考えられないですね。

当時はまだ、エギングをする人はいない時期で、アオリイカを釣るのはヤエンか、浮き釣り。どちらも餌は、生きた鯵でした。

ヤエン釣りは鯵には針を付けず糸を結んで泳がすだけでしたから当たりはすぐ出るものの、ヤエンを入れるタイミングと位置がなかなか難しく、空振りばかりでしたね。

浮き釣りは鯵に掛け針をつけて泳がすのですが、針があると乗りが悪く、また合わせのタイミングが悪いと針掛かりをしないので悩まされたものです。

それから、エギングという釣法が普及し、あっという間に今のようなブームになっています。

私は、陸ぱりであちこち動きまわるのが億劫なので、漁師さんの釣法をまねた船からのシャクリ釣りを始めました。

エギングブームが始まったころから、この釣り方でアオリイカを狙う遊漁船がチラホラと出始めました。ただ、狙える時期がさほど長くなかったので専門に狙う船が少なかったですね。

仕掛けは

図のようなもので、リーダーの長さは潮の流れの速さによって1.5m~調整していました。

アオリイカは根のある場所についていることが多く、底から1mくらいのところを中心に探っていきます。エギを目立たせる為に、竿をしゃくってエギを躍らせるという動作を入れながらアオリイカが乗ってくるのを待つわけです。

海底の根の高さは様々で、1mから5mくらいのところもありますから、根掛りしないように操作をするのに神経を使いましたね。

仕掛けを根掛りでなくすことはしょっちゅうで覚悟の上の釣りとなります。

一隻の遊漁船はどてら流しの釣りでした。

船長は船を潮に乗せ、操船しながら海底の根回りを流してくれるので、根掛りだけに気をつけるということで、結構良い目をしました。

現在は新しい釣法としてティップランという方法があり、自重のあるエギを使って船も仕掛けも潮に乗せて釣る方法がありますが、中錘を使い、潮に乗って釣る方法は船の真下を釣る釣り方なので遊漁船で沢山の釣人が楽しめたのではないかと思います。

もう一隻は、ポイントが小島や大きな磯周りで、潮の流れが一定でなく、しかも漁師さんの定置網や籠が沢山入っているような場所でしたので、常に船を操船して底立ちを取ってくれていましたので、釣人はシャクリを多く入れてアオリイカを寄せるということが必要でした。

どちらが良いとか言うのでなく、その場所に応じた釣り方をしなければいけないということが良くわかりましたね。

当時は、9月最終週から12月の初旬まで毎週のように2つの場所を交代で通ったものです。

4年ほど前になりますか、この2つの遊漁船が相次いで廃業となり、私も病気をしたりして、アオリイカ釣りはトンとご無沙汰ということになったわけです。

同じような場所で、営業している遊漁船もあり、アオリイカを狙う船もあるのですが、何となく初めての船に乗るのも億劫になっているという所ですね。

釣りを止めたわけではないので、毎月最低でも1回は行っていますが、大体、同じ船に乗っているわけです。鯛がメインで、青物、メバル、タチウオがシーズンの時は狙うことがあるという感じです。

船でポイントをまわっていると、絶対アオリイカがいるはずだという場所もあるのですが、アオリイカをメインに狙うことはまずありません。

青物を鯵の呑ませつりで狙っていると、イカにかじられることがあるのですが、なかなか船長のお許しがでないんですね。船の上では船長は絶対君主ですから、、、、

今年のアオリイカのシーズンも終盤ですね。次回の釣行時には是非、アオリイカを狙ってみたいと思っているので、鯛釣りや、青物釣の邪魔にならない釣り方を検討中です。こうした工夫は面白いですよ。。。