釣魚を料理するに当たって、下拵え段階での最初の作業、ウロコ取りというのは結構大切な作業です。
特に、煮魚、蒸魚として調理する場合、小さなウロコも口に入ると気になり、嫌なものです。
釣った魚を持ち帰り、最初にする作業がウロコ取りなのですが、魚の種類によってうろこの大きさ、固さなどが異なります。
ウロコが小さい割には魚体は大きく、体表がぬめった体液で包まれていたり鰭がとがっており、非常に固いうろこを持つ魚など様々です。
広いシンクがあり、その中で魚が収まり十分な作業スペースがあれば、必要に応じて水を使いながらウロコ取りも出来ますし、床が水が流せる場所であれば飛び散るうろこもさほど気にせず出来るのですが、一般の家庭ではなかなかそうは行きません。
ウロコがある程度飛び散ることを覚悟でするか、大きなゴミ袋の中で作業をするなどの工夫が必要です。
このうろこを取る道具は、出刃包丁の背などで代用も可能ですが、家で釣った魚を捌く釣人の必須アイテムの一つとしてウロコ取り器を上げ、実際に使っている人は多いはずです。
ウロコ取りは、上のブリのウロコ取りに使っているような器具を使うことが一般的です。
このウロコ取りは比較的安価でどこでも手に入りますから使っている方も多いと思います。
ただ、このウロコ取り器の欠点として、結構力がいることと、取れたうろこが飛び散りやすいこと。
この欠点を補うために、いろいろな工夫がされたウロコ取り器が発売されて来ましたが、どれももう一つという感じでした。
最近になって今までと少し発想の異なったウロコ取り器が発売されています。
ウロコを掻きはがすのではなく、ウロコが皮についている部分まで器具を入れて皮からウロコをはずすという感じでしょうか。
こうすると、ウロコが押しつぶされたようにならず、反発も少ないのでうろこが飛び散らずまとまって浮き外れたまま皮の上に残るという状態になります。
最初に発売になったのは、釣具メーカーの「がまかつ」から発売されたウロコ取りで写真のようなものです。
使ってみると本当にうろこが飛び散らないということに驚きました。
ヘッドが丸いのが特徴でどの方向でも使えるというコンセプトなのですが、方向によっては力入れにくいという欠点はあり、もう一つは一度に取れるウロコの量がもう少し多くなれば良いなぁと思っていました。
でも、さすがは釣具メーカーが作ったウロコ取り器という感想を持っていました。
比べると持ち手が太く握りやすくなっていることと、形状が円形から四角になっていること、そして裏面が「がまかつ」のものは空洞だったのが平面になっていること。
裏面がついたことによって、皮を破って身の方へ入り込みにくくなっています。
使う方向もどの方向でも使えますし、角があることで、鰭際や、腹まわり、エラ周りなど細かい部分にも手が届きます。
かなり良くなったという感想がもてます。
誰が開発したのかなぁと思ったら、現役の料理人さんということでした。
毎日ウロコ取りをしている人が開発したら、それは良いものができますね。
鱗トル 新方式ウロコ取り器
オススメします。
でも、兜煮や蒸しをするときは、霜降りして小さなうろこを取る手間はかけないとダメですよ。